📓 はつの副業日記

失敗から学ぶ

退職金を全額FXに突っ込み、自然災害で一晩で吹き飛ばした話

#FX#早期退職#レバレッジ#ロスカット#自然災害#借金返済#体験談

前回の「救いの神がカードローンを肩代わりしてくれた話」の続きです。

借金を返し始めた数年後、私はまた別の沼に足を踏み入れました。 今度の舞台は FX。しかも突っ込んだのは、人生で初めて手にした大金——退職金です。

結論から言うと、一晩でほぼ全額が消えました。

グループ会社の倒産から、早期退職へ

私が勤めていた会社は、グループ会社の倒産をきっかけに規模縮小を発表しました。 まだ若手だった私も、早期退職の対象になりました。

手にした退職金は、当時の自分にとって人生で初めて見る大きな金額。 しかもその頃、FXで小さな儲けが出ていた時期でもありました。

「この勢いで行けば、退職金を倍にできる」

今振り返ると、信じられないほど傲慢な発想でした。 でも当時の私は、本気でそう信じていたんです。

退職金を全額、FXへ

レバレッジを大きくかけて、ポジションを取りました。 当時のFXは今ほど規制が厳しくなく、少ない証拠金で巨大なポジションが取れた時代です。

項目当時の私
投じた資金退職金ほぼ全額
レバレッジ高め(証拠金の何十倍)
心理状態「俺の判断は正しい」
リスク管理ほぼゼロ

最初の数日は、思い通りの方向に動きました。 含み益を見ながら、完全に有頂天です。

「やっぱり俺は相場が読める」

——この「儲かっている時の万能感」が、後から一番こわいものだったと知ります。

自然災害が来た

そんなある日、自然災害が発生しました。 日本の通貨に大きな影響を及ぼす規模のものです。

相場は、私のポジションと真逆の方向に急変しました。

寝ている間に、含み益はみるみる含み損へ。 朝起きてスマホを見た時には、証拠金維持率が崩壊していました。

ロスカット——無慈悲な強制終了

FXには「ロスカット」という仕組みがあります。 含み損が一定ラインを超えると、証券会社が自動で強制決済するルールです。

その朝、私の退職金は、ロスカットによってほぼ消えていました。

画面に表示された残高を見ても、現実感がなかった。

「これ、何の数字だっけ?」

頭がまったく処理できなかったのを、今でも覚えています。

自営業の手伝いから、再出発

退職金が消えた直後、知り合いが自営業をやっていて、その手伝いを始めました。 そのまま雇ってくれることになり、もう一度、人に救われたわけです。

ただし給料は会社員時代より低く、再び 本業+アルバイトの二刀流に逆戻り。

借金の自転車操業の時と違ったのは、奨学金とカードローンを 少しずつ返している段階だったこと。 退職金を失った絶望と、返済を続ける決意が、同時に胸の中にありました。

学んだ4つのこと

① 退職金や一時金を「ギャンブル資金」にしない

まとまったお金が入ると「増やさなきゃ」と焦ります。 でも、一時金こそ 絶対に守るべきお金。攻めるなら、失っても生活が壊れない範囲だけ。

② 「予測不能」ではなく「いつか必ず起こる」

自然災害や地政学リスクは、「予測できない」のではなく「いつか起こるもの」。 それを前提にしないポジションは、ただの時限爆弾でした。

③ 大金は「一点」に置かない

退職金を一つのポジションに全部乗せた時点で、勝負は運任せ。 置けない金額に分けておくだけで、全滅は防げました。

④ 儲かっている時の自分が、一番危ない

負けている時より、勝っている時の自分のほうが危険でした。 万能感は、判断力を確実に鈍らせます。


FXそのものを否定はしません。 ただ、当時の私のような心理状態で大金を入れるのは、投資ではなくただのギャンブルでした。

人生のどん底は、あのロスカットの朝だと、今でも思っています。 でも——そこからでも、やり直せました。

次回は「奨学金とカードローンを完済するまでの数年間」を書きます。 どん底から、どうやって借金ゼロまで戻したのか。続きはまた。


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