「いい投資話」はねずみ講だった。投資信託の利益を一夜で全部溶かした話
前回の「放置していた投資信託が2倍になっていた話」の続きです。
投資信託が勝手に2倍になっていた——あの小さな成功体験が、僕に「自分は投資が分かる」と勘違いさせました。 そして完済して、生活がやっと安定しはじめた頃。
「いい投資話があるんだけど」
この一言で、増やしたお金も、やっと貯めた貯蓄も、数ヶ月で全部消えました。
「いい話があるんだけど」
完済後、知り合いから連絡が来ました。 仕組みは一応説明されたものの、当時の僕には 見抜く知識がありませんでした。
聞こえてきたのは——
- 月利数%の 固定 リターン
- 紹介すれば自分にもボーナス
- すでに何人もの人が稼いでいる
今この文字を見れば「典型的なねずみ講(ポンジスキーム)」と一瞬で分かります。 でも当時の僕には、新鮮で魅力的に見えてしまった。
投資信託の利益を、全部入れた
放置していた投資信託で2倍になったお金。 完済してやっと残った貯蓄も含めて、有り金を入れました。
入れた瞬間は「これで一気に楽になる」と思いました。 最初の数ヶ月は、約束通りの「配当」が振り込まれた——気がします。 (今思えば、これは新規の人を信じ込ませるための 釣り でした)
突然、何も返ってこなくなる
ある時を境に、配当がピタッと止まりました。 連絡しても、返事がない。 紹介してきた知り合いも、音信不通に。
これが ねずみ講の終わり方 だと、後で知りました。 新規の人から集めたお金で、古参に配当を回す仕組み。 新規が止まった瞬間に、ピラミッドは即座に崩壊します。
投資信託の利益、すってんてん
入れた金額は、ほぼゼロになりました。 投資信託で何年もかけて2倍に育てた利益が、たった数ヶ月の判断ミスで消えた のです。
なぜ騙されたか、自己分析
冷静に振り返ると、原因は4つありました。
| # | 原因 | 当時の心理 |
|---|---|---|
| 1 | 完済後の慢心 | 「借金から這い上がった自分は、もう判断力がある」 |
| 2 | 小さな成功体験の油断 | 「投資信託2倍を経験した俺は、投資が分かる」 |
| 3 | 知り合い経由の油断 | 「知らない人なら警戒したのに、知り合いだから信じた」 |
| 4 | 数字の魔力 | 「月利5%」という単純な数字に思考停止した |
特に 3と4 が致命的でした。
ねずみ講の見分け方(後から分かった話)
同じ失敗をしてほしくないので、チェックリストにしておきます。
| 見るところ | こうだったら危険 |
|---|---|
| リターン | 「月利○%固定」とうたう |
| 仕組み | 説明が曖昧、専門用語ばかりで中身が分からない |
| 紹介 | 「人を連れてくれば報酬が増える」 |
| 出金 | 申請してもすぐに出金できない |
| 規制 | 金融庁の登録がない |
1つでも当てはまったら近づかない。 今はこれを鉄則にしています。
学んだこと
- 「美味しい話」は基本ない(あっても、自分のところには来ない)
- 完済後・成功直後こそ、判断力が一番落ちる
- 知り合い経由でも、仕組みが理解できないものに金を入れない
- 「月利○%固定」と聞いた瞬間に逃げる
ここまで失敗を重ねてもなお、僕が諦めなかったのは——正直に言えば「お金への執着」でした。 良いか悪いかは別として、その執着が、次の 暗号資産との出会い につながっていきます。
その話は、また別の記事で。
次回は「ビットコインを初めて知った日(まだ数万円だった頃)」を書きます。