📓 はつの副業日記

投資・資産運用

配当より、届く封筒が嬉しかった。株主優待にはまって外食の株を集めた話

#株主優待#外食株#配当#単元株#単元未満株#優待廃止#体験談

前回の「投信2本、ETF4本。元本が半分になった僕が、散らかった投資の持ち物を仕分けた話」の続きです。

持ち物を減らして、口座はやっと静かになりました。

きれいに片づいた棚を見ると、人は何か置きたくなります。僕が次に手を伸ばしたのが、株主優待(株を持っている人に、会社が自社の商品や割引券を送ってくれる制度)でした。

今回は、減った話ではありません。郵便受けに封筒が届くのが楽しくて、外食の会社ばかり見ていた時期の話です。

整理した口座を眺めていて、優待という言葉に引っかかった

投資信託が2本、ETFが4本。整理を終えた口座は、上から下まで数字だけでした。

眺めているうちに、少し物足りなくなります。増えたのか減ったのかは、証券口座を開かないとわからない。生活の中に、投資の実感がまるでありませんでした。

そんなときに目に入ったのが、優待という言葉です。

株を持っているだけで、会社から食事券が送られてくる。ページを開いた瞬間、僕はもう検索し始めていました。

配当は口座に入る。優待は、郵便受けに届く

配当をもらう楽しさは、それまでにも知っていました。毎月お金が入る商品で痛い目を見た回のあとでも、配当そのものは好きなままです。

ただ、配当は数字でした。残高がわずかに増えて、それで終わり。

優待は違います。封筒が届きます。開けると、券が入っている。

この差が、思っていたよりずっと大きかったんです。

配当だけの株優待つきの株
届き方口座の数字が増える郵便受けに封筒が届く
気づくタイミング明細を見るまで気づかない開けた瞬間にわかる
家族の反応特になし「今週どこ行く」に変わる
使い道口座に置いたまま週末のごはんに消える

右の列が、当時の僕には楽しくて仕方ありませんでした。

集めたのは、ほとんど外食の会社だった

優待にはいろいろな種類があります。カタログギフト、割引券、自社製品の詰め合わせ。

僕が選んだのは、ほとんどが外食の会社でした。牛丼のチェーン、ファミリーレストラン、居酒屋。券が届いたら、そのまま食べに行ける会社ばかりです。

理由は3つありました。

  • 日々の生活で使える:外食する機会はもともと多いほうだったので、券が余るとは考えていませんでした
  • 家族が喜ぶ:僕ひとりが得をするのではなく、食卓のほうが変わる
  • 利回りより、楽しさで選べる:数字で選ぶと、僕はまた同じ失敗をします

3つ目は、何を買っても上がっていた頃の反省でもありました。数字の良さで選ぶと、僕は途端に調子に乗ります。

単元未満株では、優待の封筒は届かなかった

ここで、ひとつつまずきます。

前回の整理で据え置いた単元未満株(100株単位ではなく、1株から買える仕組み)。あれだけ銘柄を持っていても、優待の封筒は来ません。

優待をもらうには、多くの場合1単元(株を売買するときの基本単位。ほとんどの会社で100株)が必要でした。1株では株主にはなれても、優待の対象からは外れるわけです。

気軽に押していた1株買いと、優待狙いの買い方は、まったくの別物でした。

券が欲しければ、100株そろえる。当たり前の話を、僕はここで初めて知りました。

券が届いた日、家族の反応がいちばん変わった

最初の封筒が届いた日のことは、よく覚えています。

食卓に置いて、中身を見せました。「これで食べに行けるの」と聞かれて、うなずくだけで妙に得意げでした。

それまで、僕の投資の話を家族が聞いてくれたことはほとんどありません。損した話しかしてこなかったので、当然です。

券は、説明がいりませんでした。

その週末、僕たちは券を持って店に行きます。会計で券を出して、支払いが減る。金額そのものは大きくありません。それでも、あの感覚は配当では味わえないものでした。

楽しいだけでは終わらなかった

続けているうちに、いいことばかりではないと気づきます。

引っかかったのは、3つでした。

1つめ。券には期限があります。

有効期限までに使い切らないと、ただの紙です。仕事が立て込んだ月、予定が合わなかった月。使わないまま期限を迎えた券が、実際に出てきました。

もらった時点で得した気になっていたのに、使わなければゼロです。

2つめ。優待は、会社の都合で変わります。

内容が縮むこともあれば、制度そのものがなくなることもある。会社が「来年からやめます」と決めれば、株主は受け入れるしかありません。

僕は、券が毎年届くものだと思い込んでいました。

3つめ。株価は、普通に下がります。

これがいちばん効きました。優待の中身がどれだけ良くても、株そのものは値動きします。

券の魅力で選んだ会社の株価が下がれば、もらった分など簡単に飛びます。

「優待は嬉しい。でも僕が持っているのは、券じゃなくて株だ」

当たり前のことを、含み損の画面を見ながら思い出しました。

嬉しかったことと、困ったこと

並べると、こうなります。

嬉しかったこと実際に困ったこと
週末の外食が、行きやすいものに変わった券に期限があって、使い切れない月があった
家族が投資の話を嫌がらなくなった優待の内容は、会社の都合で変わることがある
配当より「もらった」感覚が強い中身が良くても、株価は普通に下がる
生活費が少し軽くなった実感がある100株そろえるまで、資金がそこに固まる

左の列は、いまでも本当だと思っています。右の列は、買う前に一度も考えていませんでした。

優待を数字に換算し始めて、危うく同じ道に戻りかけた

いちばん危なかったのは、優待の得の大きさを利回りとして比べ始めたときです。

券の価値を投資額で割れば、数字は出ます。その数字が大きい会社ほど、良い会社に見えてきます。

会社が何で稼いでいるのかを、僕はまた見ていませんでした。

券の魅力と、会社の強さは別の話です。本業が苦しい会社ほど、株主をつなぎとめるために優待へ力を入れることもある。そこまで考えて買っていたかというと、正直あやしいところでした。

「説明できるものだけ持つ」と決めた直後なのに、券の話になった途端、物差しが緩んでいたわけです。

僕がこうしておけばよかったこと

  • 使い切れる量だけ持つ:券が余るなら、その優待は僕には向いていません。もらえる量ではなく、使える量で考えればよかったです
  • 優待は変わる前提で選ぶ:来年もあるとは限らない。なくなっても持っていたい会社かどうかで決めれば、迷いませんでした
  • 優待を外して、その株を見てみる:券の魅力を全部消してもまだ欲しいか。ここを一度通せば、基準がぶれません
  • 券の得より、株価の動きのほうが大きいと知っておく:もらえる分と、動く分。桁が違う日は、いくらでもありました

4つ並べましたが、結局は「優待は株のおまけ」の言い換えです。おまけのほうを先に見て買っていたのが、当時の僕でした。

楽しめるかどうかで選ぶ。それが僕の答えになった

いまも、外食の優待は好きです。やめていません。

配当と優待のどちらが正しいか、という話ではないと思っています。数字だけで持ち続けられる人は、それでいい。僕は、封筒が届く楽しさがないと投資が続きませんでした。

元本を半分にした頃、僕は投資を「増やす作業」だと思っていました。優待を集めた時期に、それがやっと「生活に混ぜるもの」に変わった気がします。

券を出して、支払いが少しだけ減る。その小さな一回が、続ける理由になりました。


次回からは、しばらく投資を離れます。中国から商品を仕入れはじめた頃の話に戻って、Alibabaで初めて発注したときの商品代と送料の話を書きます。


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